宇宙に比べると社会なんかちっぽけなもの
日曜日の夜。明日から始まる仕事のことを考えて憂鬱になる時間。
だけど、暗い気持ちで夜を迎えている社会人の上には無数の星が光っている。
今日はそんな無数の星たちの中でも最近話題のオリオン座のベテルギウスの話をしようと思う。
オリオン座は冬の代表的な星座で、パッと見ると砂時計みたいな形をしている。
でも、実は今のオリオン座はもうそんな形じゃないかもしれないという説がある。
と言うのも、オリオン座の中の赤い1等星、「ベテルギウス」という星は既に爆発して無くなっているかもしれないからだ。
「普通に見えてるのに今はもうないかもしれない?どういうこと?」
って思うかもしれないが、ベテルギウスと地球はとても離れていて、ベテルギウスの発した光が地球に届くまで約640年かかる。
つまり、今夜見えているベテルギウスの光は640年前の光なんだ。
今から640年前と言えば、西暦1380年。
日本は室町時代、足利義満が権力を持っていて、世界に目を向ければローマとアヴィニヨンの二ヶ所で教皇が存在していた教会大分裂の時代。
そんな時代に出た光が、今、私たちの目に届いている。
そう考えるとなんだか壮大でロマンがあるなと僕は思ってしまう。
ところが近年、ベテルギウスから届く光が弱くなったり、星の形が歪んで不安定になったりという異変が見られていて爆発の予兆が出ている。
星にも年齢があって、色であとどのくらい光るのか大体分かる。
一番若いのは青い星、それから白い星、黄色、オレンジとなって一番歳をとったのは赤い色になる。
寿命を迎えた星は爆発する。
ベテルギウスはそろそろ寿命を迎えるのが色からも想像できる。
もし、ベテルギウスが爆発したら、数日間は昼でも確認できるくらい明るく輝くだろう。
平安時代だったか、そのくらいの時代に昼でも星が輝いていたという記録が残っていたみたいだ。
おそらく、星の爆発によるものだろうと言われている。
だけど、数日間輝いてから星は光を失い、2度と観ることはできなくなる。
ベテルギウスもそういう運命を辿ることになる。
余談だが、ベテルギウスは太陽の1000倍以上大きな星であり、太陽よりも重い星だから爆発後は中性子星かブラックホールになることが予想されている。
今話題になってるのはベテルギウスだけど、それ以外で、既に数百年前に爆発して無くなっている星があるかもしれない。
そんな星も今はまだ何事もないかのように夜空で輝いている。
事実が分かるのは数百年後だけど、まさに今、爆発している星があるかもしれない。
そういう宇宙の不思議さと壮大さのことを考えると、明日からの仕事のこととか、職場の人間関係がすごくちっぽけなものに感じられて心が軽くなる。
皆さんも良かったらたまには夜空を見上げて宇宙に想いを馳せてみてください!