有名人になるという夢を叶えた人
永田は小さい頃からずっと
「自分は普通の人間で終わりたくない。とにかく有名な人になりたい。」と思ってきた。
永田は高校卒業後に多くの大御所芸人を輩出しているお笑いの事務所に進んだ。
15年後、苦労は多かったが永田は遂に有名なお笑いのグランプリを取り、テレビに引っ張りだこ。一躍有名になった。
永田は有名になりたいという夢を叶えた。
それからの永田の日々は小さい頃からずっお夢見ていたものになった。
街で見知らぬ人からサインや写真を求められる。
テレビに出れば、Twitterのトレンド入りをする。
金だってたくさんもらえる。
俺は勝ち組になった!!
永田はそう思った。
しかし、そう甘くはなかった。
永田の持ちネタが世間から飽きられるのにそう時間はかからなかった。
1年後には、グランプリを取った直後と比較してテレビ出演の依頼は激減していた。
あったとしても番組内で注目を浴びるのは自分ではなく他の芸能人。
永田は「このままだと干される」と思い
新しいネタを考えた。
しかし、なかなかウケずにどんどん仕事が減っていった。
このままだと有名な自分でなくなってしまう。
せっかく有名になれたのに。
永田の精神はどんどん追い込まれていった。
「なんとか……なんとかして、また有名に……世間の注目を集めたい……そうだ!!!これしかない、もう俺に残された道は……!」
永田は大量殺人事件を起こした。
「お笑い芸人が大量惨殺!」「人気だったお笑い芸人はサイコキラーだった!?」という見出しがあらゆる新聞の一面を飾り世間を大いに賑わせた。
これで俺はまた有名になれた。
有名になれたんだ。
永田は新聞記事を読み、独房でニヤニヤと笑った。